ゲノム科学による精密医療への挑戦
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ボストン日本人研究者交流会にて発表の機会をいただきました。質疑応答など、皆さまと交流ができました。ありがとうございました。
Yosuke presented his research overview at Boston Japanese Researchers Forum.
発表資料
発表資料を公開します。
要旨
「幸せな家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族にはそれぞれの不幸の形がある。」(L. トルストイ, 『アンナ・カレーニナ』望月哲男訳. 光文社.)
家族に固有の物語があるように、私たちの間にも個性とよべる違いがある。個人差の中には疾患の病態・重症度などに影響を与える要因が含まれうる。しかし、多くのヒト疾患研究では、症例と対照例の平均的な比較がなされ、個人差は十分に扱われていない。個人差を考慮するにはどうすればよいだろうか。
私は、個人のゲノム情報や疾患歴など、大規模な生命医療データの利活用に解決策があると考えている。発表では、研究事例として 1. 人類遺伝学による疾患治療標的の同定、2. 疾患リスクの予測モデル、3. 疾患多様性の分解手法を紹介する。最後に、これら要素技術を組み合わせて、個人差をふまえた最適な治療の実現を目指す精密医療をどのように実現するか、今後の展望について議論する。